天然無垢材
kaiぷらんにんぐ では天然無垢材で家を建てるお手伝いをいたします。kaiぷらんにんぐに来られるお客様は、そもそも「木の家を建てたい」と考えられて来られる方がほとんどなのですが、そのお客様から改めて「天然無垢材で作られた家って何がどのようにいいんですか?」という質問をいただくことがあります。大手ハウスメーカーで建てた木造家屋に比べて「kaiぷらんにんぐ で建てる天然無垢材の家屋」のメリットはどのような点にあるのでしょうか、デメリットはないのでしょうか、というのが質問の意図だと思います。メリットについて端的に申し上げると、大手ハウスメーカーでの注文住宅の一般的な仕様と比較して機能性に優れ、結果的に快適性も優れています。機能性というのは「設計」「材料」「工法」「施工技術」に大きく影響されます。それぞれについて後で書きたいと思いますが、まずここでは「材料」について書きます。
家を建てる材料というのは木だけではないのですが、木造住宅においてメインになるのは木です。大手のハウスメーカーでも木造住宅である以上は天然木を使います。しかしながら、天然木だけで作られているわけでありません。集成材やベニヤ板や合板が多く使われていますし、芯材の表面に木のシートを貼り付けた素材が使われることもよくあります。集成材や合板にもメリットがありますが、接着剤に含まれるホルムアルデヒドの問題や耐久性の低さというデメリットは免れません。また、扱われる天然木に関しても強制乾燥された木材や防腐剤を染み込ませた木材が使われていることがほとんどです。
無垢の木で、可能な限り化学薬品を排した素材を組み合わせて、最近の建築の知見をきっちりと踏まえた安全な構造で建てられる、というのが kaiぷらんにんぐ の家の特徴です。kaiぷらんにんぐのいう「天然無垢材」とはそもそもどのような状態の木なのでしょうか。kaiぷらんにんぐ ではお客様と「どこの産地の木を使うか?」ということから話し合います。産地を選ぶ理由は、出所がはっきりしていることで品質を管理できるためです。どこの県の、どこの地域の、どこの業者さんの木だということがわかっていれば、「この木は防腐剤を吸わせた木ではない」「この木は強制乾燥させた木ではない」ということがはっきりわかりますし、お客様にもそれを保証できるのです。もちろん、kaiぷらんにんぐでは木を仕入れている業者さんと現地まで行って伐採から材木にするまでをきっちりと確認しています。
無垢材の家というのは住んでいただくとわかっていただけると思うのですが、見た目だけではなく歩いたり触れたりした時の感触が違います。木の重厚な感じ、硬すぎず柔らかすぎない感触(木の種類によって異なりますが)は本当に快適です.そしてまた、木は耐久性に優れます。集成材や合板が経年劣化するのに対して、無垢材は経年美化していきます。「木」ですからメンテナンス方法も複雑ではありません。長く住むほどに美しくなる家に住んでいただきたいというのが私たちの考えです。
自由設計
「家は3回建てないと満足できるものにならない」という言葉を聞くことがありますが、本当にそうでしょうか。3回くらい建ててみないと「棚の奥行きをもう少し取っていた方が良かった」「ここの間取りを削って、収納スペースをもう少し広くすれば良かった」などという思い違いを修正できないという意味の言葉なんでしょうね。もしそうなのであれば、最初から丁寧に打ち合わせをして、このような「思い違い」が起こりにくいようにすればいいのです。そもそも3回も家を建てるなんてことは難しいですから。実際に自宅を注文するときにはこのような「思い違い」だけではなく「そもそも気づかないこと」が多いんです。kaiぷらんにんぐではそのようなポイントについてもアドバイスさせていただきながら一緒に家を考えていくことを大切にしています。
外張り断熱工法
外張り断熱工法といってもハウスメーカーや工務店によって工法が異なることはご存知でしょうか。使用する材料が異なるのは当然として、工法に違いが出るのは「どこからどこまでを外張りするか」という部分と、「どこに空気を通すのか(どのように施工するか)」という部分です。外断熱をうたいながら部分的な外断熱でしかない店もあります。外断熱と言いながら気密性を高めることだけを狙って空気の通過ルートを考慮せずに施工してしまうと、壁の中で結露して家の寿命を縮めることがあります。
気密性が高ければそれで良いかというとそうではありません。気密性において最も重要なことは、空気を通さないことではなく通気をコントロールすることです。コントロールするためにはまず、どこからどれだけ空気が入ってくるのか、そして出て行くのかということが把握できていないといけません。それを客観的に表した数値がよく聞くC値やQ値です(インターネットで外断熱を検索していただければ出てきます)。C値とは相当隙間面積のことで、ざっくりというと建物の中にある「隙間」の総面積(単位は 平方センチメートル=cm²)を実質延べ床面積(≒吹き抜けなどで床面積が小さくなってしまうのを踏まえ、規定に従って調整された床面積)で割ったもの(単位は 平方メートル=m²)です。これを踏まえ、C値は cm²/m² という単位で表記されます。平たくいうと、1平方メートル当たり隙間がどの程度あるか,というものを表現した値です。このC値によって隙間がほとんどないことを確認したうえで、意図して開けた穴から換気装置で通気をコントロールするわけです。
外張り断熱工法の特徴のうち気密性性能ともう一つ重要なものが断熱性能です。断熱に関しての目安となる客観的指標がQ値です。Q値とは熱損失係数のことで、ざっくりというと壁・床・天井などの各部位の熱を損失する程度を計算し、それを実質延べ床面積で割ったものです。これを踏まえ、Q値は W/m²K という単位で表記されます。平たくいうと、室内と外の温度差が1℃(=温度差1K)の状態において、1時間のうちに家全体から1平方メートルあたり熱(W)が逃げ出す程度を表現した値です。壁・床・天井や窓における熱損失の程度というものは製品の仕様によって決まっている熱抵抗値を元に算出します。
気密性を高めたうえで、どこにどのように空気を通すかということを設計し、コントロールすることで室内や壁内の結露を防ぎ、カビたり腐ったりしにくい家ができるわけです。そして断熱性を高めたうえで、どの程度の冷暖房をどこに配置するのか、空気を循環させるのか、ということを設計することで省エネルギーが実現できるわけです。このように、気密性と断熱性が揃って初めて外張り断熱の「省エネで夏涼しく冬暖かい」というメリットが享受できるわけなので、どちらか一方だけだと快適性が保てません。kaiぷらんにんぐ では快適な家を実現するために、気密と断熱にこだわった施工にしています。
安心構造
「いくら国の耐震基準を満たしていても木造住宅は耐震性が低いのでは?」と思われる方もいるかもしれません。「平成28年熊本地震」において、木造住宅の倒壊が話題になりましたが、国交省の報告書によりますと、中心部における木造住宅の悉皆調査において、2000年以降に(つまり最近の建築基準で)建てられた木造住宅の倒壊・崩壊率は2.2%(319棟のうち7棟)でした。その7棟のうちの3棟が接合部仕様が不十分であったことが倒壊要因で、1棟が敷地の崩壊と基礎の傾斜が倒壊要因でした。つまり基礎工事や施工がしっかりとしていれば木造住宅でも安全であるということです。重要な点は、基礎や施工の質をいかに高め、その質をメンテナンスでいかに保つかということになります。工務店が家を建てるわけではないのに(建てるのは大工さんで、設計するのは建築士さんです)どうして kaiぷらんにんぐ で建てる家が安全であると言えるのか、それには理由があります。端的に申し上げると、ポイントは3つです。(1)まず初めに、kaiぷらんにんぐ にこれまで培ってきた施工のノウハウがあること。これが一番大事で、他店に負けないよう経験を積んできた我が社の強みを見せられるところです。同じ大工さんでも工務店の方針や施工の仕方の指示によって建て方が異なるので、結果的に家の構造に違いが生じます。(2)次のポイントは腕の良い建築士さん、そして腕の良い大工さん、左官屋さん、要するに腕のいい職人さんたちと連携していること。結局そこかよ、と思われるかもしれませんが、ここが重要なのです。同じ木造軸組構法であっても施工の仕方によって気密性や居住時の快適性に大きな差が出ます。より良い家を目指すため、我が社の施工方法は他社のものに比べて工程が多いのです。これ踏まえて家を建てていただくには「腕」が必要なのです。「腕のいい人たち」に建ててもらった家が悪いわけがありません。もちろん、腕のいい人と一緒に仕事をすればいいというものではありません。施主さんの要望をしっかりと踏まえ、それを実現するためには施主、工務店、建築士、大工、職人の間のコミュニケーションが十分に取れていることが重要です。そのようなコミュニケーションを取りながら家を建てることができる条件が kaiぷらんにんぐ には揃っています。(3)最後のポイントは、工務店と建築士が別契約であること、です。え?どういうこと?と思われるかもしれません。工務店は責任を持って工事を監督することが主な仕事のひとつです。そして建築士は工務店がきっちりと約束通り施工しているかどうかを監督する義務があります。つまり、プロの目で責任をもってチェックされながら家が建てられるわけです。これが同じ会社の現場監督と設計士という関係であればそのようにうまく役割分担が機能しない可能性があります。もちろん前提として kaiぷらんにんぐ がいい加減な仕事をすることはありません。とはいえ人間のする仕事ですから「絶対にミスは生じない」という前提で仕事を進めるというのは間違っていると思います。このような仕組みでもって「安心」を担保することができます。